secret act Ⅰ
『......えっ.....』
「.....苦しそうな...今にも泣きそうな顔、してるよ」
左京さんはそう言って視線を下げ指差した。
指差された方を見ると、胸元にある
ラピスラズリを右手で握りしめていた。
『.......あ、....』
無意識.....自分では気付いてなかった。
「若は、聞きに行っただけです。あの女は
今、一番欲しい情報を持ってますから.....」
そう言う右京さんに
『わかってます。』
「「.........」」
『.......でも、わからないんです.....この無意識の行動も、今の自分の表情も.....
勝ち誇った顔で見られてイラつきました。
女の人に腕を絡められて歩いていく2人の後ろ姿を見て心臓が大きく跳ねました....
........それがなぜか....わからないんです....』
自分のことなのにわからない。
自分でわからないことを他の人がわかるわけない。
だけど、このモヤモヤを吐き出したかった。
だから、今わからないことを素直に口に出した。