13年目のやさしい願い


気がつくと、また眠っていた。

ガラガラッと保健室のドアが開く音を聞き、自分が眠っていたことに気がついた。



聴覚だけが先に目を覚まし、身体は未だ眠ったままだった。



……カナ?



でも、続いて耳に届いた足音は複数だし、

近づいてくるのは、カナとは違う声。



保健室なんだから、誰かが入ってきてもおかしくない。

そう思いながらも、どこかで感じる違和感。



身体は眠ったままで、ただ意識だけが急激に覚醒した。

まるで金縛りだった。



息苦しくて仕方なかった。



近くにけっして、好意的ではない視線と人の気配が感じられた。

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