13年目のやさしい願い


「だから、叶太くんと別れてって言ったの」



……カナと? わたしが?

……………なんで?



いったい、この人は何を言ってるんだろう?

だいたい、この人は誰?



なんで、突然、寝込みをおそうようにやって来て、そんなことを要求してくるの?



頭の中を様々な疑問が渦巻いた。

後ろにいる一ヶ谷くんに視線を向けても、気まずそうに、目をそらすばかりだった。

渦巻く疑問にわたしが答えを出す前に、彼女は続く言葉を語り出した。




「聞くとあなたって、完全に叶太くんの重荷じゃない」



わたしが言い返せずにいる間に、その子は好きなように、思うままに言葉を綴った。

胸をえぐるような言葉だった。


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