氷がとけるように。
「おはよう」


「おはよ」


「今日はごめんね。車検もしないのに紹介までしてもらって」


「気にすんな。行くぞっ」


販売店までは片道30分程で着いた。


「ちょっと、待ってて」


工藤が車から降り少し先の事務所まで歩いて行った。


少し年配の男の人が出てきて工藤と歩いて来る。


私の姿を見つけると


「俊介、ベッピンさん連れて新しいお前のこれか?」


小指を立てて工藤の顔の前に出した。


「ちげーし。
高校の同級生。今日、いい車あれば買ってくれるから、おやっさん口謹めよ」


仲良さげに話しながら近付いてきた。


「おっ、これは失礼しやんした。ゆっくり見て行って下さいね」


クシャッとした笑顔を見せ、私も会釈で返した。


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