氷がとけるように。
マンションの近くのコンビニで待ち合わせをし山下君を待っていた。


2時30分。


スーツではないラフな格好の山下君が小走りで私の車まで来た。


「ごめんね。急に」


「いいよ、暇してたし。
お姉さん、おめでとうございます。
赤ちゃん、男の子?女の子?」


「女の子。
俺も叔父さんになっちゃった」


「姪っ子かぁ。可愛いんだろうなー」


嬉しそうに話す山下君を乗せて車を発進させた。


30分車を走らせ赤ちゃん専門店に行く事にした。


「私は洋服プレゼントしてる。友達が出産した時」


何がいいかなと考えても思い付かないから毎回、洋服になってしまう。


「洋服にしようかな。全然、検討つかないし」


「可愛いのたくさんあるしいいかも」


車内ではお姉さんの事を話した。


結婚5年目での待望の赤ちゃんで凄く、みんな喜んでた事。実家の隣の町に住んでいる事。


山下君が転勤ばかりの仕事だから実家の近くに居てくれて助かってるって言っていた。












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