極彩色のクオーレ
「いたぞー!」
「あそこだ、追い詰めろ!」
怒声を耳にして、三人はひとまず演説台に上がった。
この広場のところだけ石垣が壁のように高く分厚くなっているので、突き落とされる心配はない。
ほどなくして集団は広場に到着し、ある程度の距離を空けて演説台を取り囲んだ。
住民の半数はいるだろう、誰もが鍬やツルハシなど、自分の生業に使う物を武器として握っている。
セドナの頭に背水の陣という、どこかの遠い国の言葉がよぎる。
狩猟頭の男が集団から一歩前に出て勝ち誇ったように声を張り上げた。
「これまでだ化け物、おとなしくしやがれ!
これ以上ルースをめちゃくちゃにはさせねえよ!」
「はあ?何言ってんだよあんた。
ティファニーがいつルースをめちゃくちゃにしたって?
寝言は寝てから言いやがれ。
あと、言うならもっとマシなことにしろよな」
ティファニーを背中でかばいつつ、セドナが負けないくらい声を強めて言い返す。
ニコも工具を手にしてティファニーの盾になった。
狩猟たちはセドナとニコを巻き込むつもりはないらしく、銃を構えている者はいない。
すると狩猟頭はフンと鼻を鳴らした。
「寝言だと?笑わせるんじゃねえ、それは守るべきものを間違ってるてめえらの方だろが。
そいつは人間じゃねえ、ルースを脅かしてる『彩霞ノ民』、化け物の末裔だ。
ニコ、セドナ、俺たちだって穏便に対処してえんだ。
関係のないやつまで巻き込みたくはない、おとなしくそこをどいてくれ」