極彩色のクオーレ





嘘つき。


ティファニーは胸の内でそう呟いた。


けれど、それを口に出すことはできなかった。


ティファニーが狩猟頭たちに向けて森での出来事を伝えようとしたとき、セイクリッドはティファニーでなくセドナを撃ってそれを妨害した。


自分のせいで誰かが傷ついてしまうことを恐れていることを知っているうえでの行為だ。


もしこれ以上彼に抵抗したら、またセドナやニコが撃たれてしまうかもしれない。


さっきはペイント弾だったから良かったけれど、あれがもし実弾だったらセドナの命はかなり危なかった。



(嘘、セイクリッドの言ってることは嘘だ。


だけど今そのことを言ったら、絶対に撃たれる。


私じゃなくて二人が撃たれるのは嫌、もう誰も巻き込みたくない……)



「……変なこと考えるなよ、ティファニー」



ふいにセドナが声を低くしてティファニーに耳打ちした。


変なことが何を指しているのかは分かる。


そして実際にそうしようとしていたから、ティファニーは小さく声をあげて肩を跳ねさせた。


セドナはティファニーの背中を叩き、痛みをこらえて立ち上がった。




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