極彩色のクオーレ
「それに、今あなたたちにティファニーを渡したら、その瞬間からティファニーは真偽に関係なく『元凶』というレッテルを貼られてしまうのは目に見えています。
特に悪いレッテルは、一度つけられると容易には取り消されないと聞きます。
ぼくはティファニーのことを信じていますし、そんなことになるのは絶対に許したくありませ」
「うるせえ!」
言い終えるニコに被せるようにして声が、一緒に石が飛んできた。
ニコは工具を構えて拳ほどの大きさのその石を弾く。
足元に転がり落ちたそれは、他人を傷つける悪意を象徴しているようにニコは感じた。
「お前が納得しようがしまいが俺たちには関係ねえ!」
「真偽ぃ?んなのどうだっていいわ!」
「そいつを追い出してルースが助かるんならそれでいいんだよ!」
――ぢり、ぢり。
好き勝手な言葉がニコにぶつかってくる。
血走った目に必死な形相。
強い怒りが込められているのがそこから伝わる。
普段温厚な住人たちからは想像もつかない姿だった。