極彩色のクオーレ
「この間ティアラの製作を依頼されたときに、時計をモチーフにしてくれって頼まれたんすよ。
針や時計盤だけじゃなくて、時計の中身もって。
だから新しいデザインの研究もかねて、歯車を多めにハックに造ってもらうように頼んでたんす」
「なあんだ、そうだったの。
ま、また奥様への贈り物を考えたらいつでもおいで」
「あ、じゃあその時にはお世話になります」
おどけてハックがお辞儀する。
ちょうどそのとき、正午を告げる中央塔の鐘の音が響いた。
「めしだー!」
「くぉら、フロウ!」
外に居たフロウが元気に叫んで正面の入り口から入ってくる。
セドナに叱られたが、「すんませーん!」と叫んで作業スペースへ走って行ってしまった。
フロウが通った勢いで暖簾がふわりと高くめくれ、その向こう側で嬉しそうな表情でお弁当を手にするオニキスの姿があった。
食べ盛りの彼らだ、食事の時間は楽しみの一つなのである。
特に気にした様子を見せずにハックが笑った。
「元気だなー」
「悪い、ちょっと謝らせに連れてくる」
「気にすんなよ、うちにいるちびたちも似たようなもんだし。
元気があっていいじゃねえか。
セドナも今から昼休憩だろ?せっかくだし一緒に飯食わねえか?」