極彩色のクオーレ





「ハックは最近どうなんだ?」


「ばび?」



話題を変えようとしたセドナにいきなり尋ねられ、ハックはパンをくわえながら聞き直した。


パンくずを飛ばされて不愉快そうに顔をゆがめるセドナに片合掌で謝り、グラスを空にしてパンを飲みこむ。



「頬張りながらしゃべるなよ、行儀悪いな」


「悪い悪い、で、どうって、具体的になにが?」


「なにがって決まってるだろ、お前のかわいい奥さんとの仲だよ。


タンザと違って女運なかったもんなー、お前。


前に付き合ってた人にはあと少しでゴールインってところでフラれただろ?」


「な、なんでそんなこと覚えてるんだよ!」



ハックの顔がかっと赤くなる。


揚げポテトを齧りながら、セドナが何を言っているという顔になった。



「ふざけんじゃねえ、フラれたあとのヤケ酒に朝まで付き合ってやったのは誰だと思ってやがる。


そのせいでせっかくの休みを二日酔いで寝潰すはめになったんだぞ。


ティファニーと出かける約束がおじゃんになっちまったんだ、忘れてたまるか」


「あーあーあーそういやそんな時もあったかもなすみませんでした!」



ハックが両耳をふさいでセドナを遮るように言う。


昼時で店内はがやがや騒がしかったが、それでも何組かの客が不審そうにセドナたちのテーブルを見た。




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