極彩色のクオーレ
「もしかしたらラリマーと会っているかもしれないね」
「あのバカの話はいいわよ。
というか、このカランフラワーしおれちゃっているわね、水につけておいてあげるよ」
「ありがとう」
そこまでラリマーの話をしたくないのか、リビアが箱ごとカランフラワーを持ってキッチンへ急ぐ。
ティファニーは状差しから便箋を取り出してシャロアに簡単な手紙を書いた。
その間、ブリキのテガミバトが外へ出してほしいとねだるように出窓をこつこつ唇でつついている。
同じ場所に長く留まるのを好まない造主の気質がすっかり移っているブリキだ。
「そんなに急がないで。
今あなたの主人に手紙を書いているんだから待ってて」
一旦ペンを置き、ティファニーは小皿に砕いたサブレをのせてテガミバトに差し出す。
するとテガミバトは一旦ティファニーを見上げてからサブレをつつき始めた。
即物的なブリキである。
こういうところも、面白いことや人形を作ることにすぐにとびつくシャロアに似ていておかしく感じた。
見ていると、ますますシャロアに見えてくる。
サブレをあげずに出窓を開いたら、一目散に主のもとへ飛んで行ってしまいそうだった。
そこがよく似ている。