極彩色のクオーレ
「ご飯できたよー」
温かな料理の香りと一緒に、ティファニーの声が3人に届く。
ニコの首に腕をからめて屈みこみ、その耳元に口を寄せかけたラリマーの背中がぴくんと跳ねた。
少しでも聞かれては困る人物が来たからだ。
「お待たせ、みんな。遅くなっちゃってごめんね」
ティファニーが運んできた鍋を受け取り、セドナが首を振った。
「いや、大丈夫だよ。ラリマー、まだニコに話したいことがあるみたいだから」
「あ、マスターさんのこと?」
「それは飯食いながらみんなで一緒に聞くって約束だろ。
そうじゃなくて、男として大事な話らしいぜ」
セドナがにやりと笑ってラリマーに視線を投げ、ラリマーは冷や汗をかく。
だが、見えないティファニーは流れる空気が分からない。
「そうだったの?いいよ、ラリマー。
私まだテーブルの準備しているから、席につきながら話してて」
「いやいやいやいや、オレも並べるの手伝うぜ。
働かざる者何とやらって言うしな」
あはは、とラリマーが取り繕うように笑声をたてて立ち上がる。