極彩色のクオーレ





「絶対に、オレの悪口だよな。


そんで、何の話だっけ?」


「マスターが造った、岩運び人形のことですよ」


「あ、そうだったな」



ラリマーが思い出したように、片手のひらを拳でぽんと叩いた。


ニコの頬を軽く引っ張る。



「いやー、あの岩運び人形を見たときは、『天才』の腕も大したことないって思ってたけど。


お前を見たら納得できるな、本気を出したらここまでのゴーレムを造れるのか。


ふうん、ちょっとは見直した、見くびって悪かったな、シャロア」



ラリマーの腕を顔から離して、ニコは不機嫌そうに言った。


造主と間違えられたのが嫌だったのだろう。



「ぼくはニコです」


「おお、悪い」


(絶対に悪いと思ってないだろ……)



セドナはため息をついて料理を口に運ぶ。


そのとき、左隣に座るティファニーが視界に入った。


そういえばシャロアの話になってから、一言も発していない。


ニコに負けないくらい聞きたがっていたのに。


皿にサラダをとり、フォークを持っているが、何も食べていない様子である。


『心ここにあらず』


そんな言葉がぴったりな様子だった。




< 418 / 1,237 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop