極彩色のクオーレ
「絶対に、オレの悪口だよな。
そんで、何の話だっけ?」
「マスターが造った、岩運び人形のことですよ」
「あ、そうだったな」
ラリマーが思い出したように、片手のひらを拳でぽんと叩いた。
ニコの頬を軽く引っ張る。
「いやー、あの岩運び人形を見たときは、『天才』の腕も大したことないって思ってたけど。
お前を見たら納得できるな、本気を出したらここまでのゴーレムを造れるのか。
ふうん、ちょっとは見直した、見くびって悪かったな、シャロア」
ラリマーの腕を顔から離して、ニコは不機嫌そうに言った。
造主と間違えられたのが嫌だったのだろう。
「ぼくはニコです」
「おお、悪い」
(絶対に悪いと思ってないだろ……)
セドナはため息をついて料理を口に運ぶ。
そのとき、左隣に座るティファニーが視界に入った。
そういえばシャロアの話になってから、一言も発していない。
ニコに負けないくらい聞きたがっていたのに。
皿にサラダをとり、フォークを持っているが、何も食べていない様子である。
『心ここにあらず』
そんな言葉がぴったりな様子だった。