極彩色のクオーレ
「昔はあそこまでひどくなかったぞ。
ちょっと足りないところがあると、いつまでも気にするところはあったけどな。
服の裾から糸くずが出てたり、お気に入りの人形にちょっとでも汚れがついたりしたときは、オレもヒーラーも半殺しにされたよ。
リビアの機嫌が悪くなったら毎日血だらけになって、ごまかすのが大変だった。
いやあ、血みどろの殴り合い、というか一方的な理不尽すぎる暴力祭り、懐かしいな」
「懐かしむなよ……」
あはは、と懐かしむようにラリマーが笑う。
セドナは話の内容が内容なだけに笑えず、なんとも言い難い表情になった。
「ちょろっとしか見えなかったけど、今でも暴力健在ですって感じだったな、あいつ。
下手なこと言うと問答無用で鉄拳がとんでくるし、あのゴーレムも苦労してそうだな」
ラリマーの言葉に、ティファニーの表情が少し曇る。
険しい顔でギロリと睨みつけ、セドナはティファニーの肩を優しくたたいた。
「そんな顔しなくても、大丈夫だって。
ニコだって主人なしで好き勝手動いていたって言ってたけど、今はちゃんとお前が主人になってるだろ?
それと一緒だ、心配するなよ」
な、と言って、セドナがニコを見た。