極彩色のクオーレ
書室の鍵はニコが預かり、起きたら開けるという約束になっている。
どうしてこの部屋だけこのような鍵があるのかをティファニーに尋ねたら、彼女の父親が鍵作りの練習に製作したらしい。
このような形で役立つとは、きっと冥土にいる彼も驚いていることだろう。
いつも通り簡単に点検を終え、ニコは部屋を出て書室へ向かった。
この先にラリマーがいるはずなのに、2階の廊下には人の気配が全くしない。
今までずっと誰も使っていない部屋が並ぶ廊下は、こういった無人の雰囲気を漂わせるものなのか。
ここに埃がちらほら残っているから、そういった感覚になるのかもしれない。
(後で廊下を掃いておきますか。
それから掃除専門の人形かなにかを、ティファニーに作ってあげましょうかね。)
設計図をぼんやりと練り練り、ニコはドアノブの下に鍵を差し込んだ。
長年使っていなかったようであるが、壊れておらず、引っかかりなどの不調もない。
「ラリマー、朝で、うっわあ……」
声を掛けながらニコはドアを押し開け、目にとびこんできた光景に思わず声を漏らした。