極彩色のクオーレ





掃除をしていなくともそれなりに片づけられていた部屋が、わずか一晩のうちに足の踏み場もないほど散乱している光景になった。


ラリマーが棚から引っ張り出して読み漁ったであろう数十冊の本が、部屋のあちこちで山や塔をつくっている。


からっぽになっている棚が複数あり、支えを失った数冊の本が倒れているものもある。


不安定に置かれていた一冊の本がばさりと落ち、その下にあった小さな本の山をばさばさと崩した。


それらに囲まれるようにして椅子が置かれ、ラリマーが座っていた。


片足首をもう片方の腿に組み、椅子の背もたれにふんぞり返った姿勢でいる。


天井を向いている顔には、開いた分厚い本が載せられていた。


いびきが聞こえるから、眠っているのであろう。



「よくもまあ、一晩でこんなにたくさんの本を読めましたね……。


ラリマー、速読が得意なんでしょうか?」



ニコが首を傾げたところで、トントンと階段を上がる軽い足音が聞こえてきた。


そちらを向くとちょうどティファニーが二階に到着したところだった。


気配を感じたティファニーの方から、ニコより先に挨拶をする。



「あ、おはよう、ニコ」




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