極彩色のクオーレ





「そういえばさあ」



ほとんどの山が本棚へ帰ったところで、ラリマーが思い出したように言った。


本を渡すニコの顔をじっと見て聞く。



「なんですか」


「ティファニーは、お前の2代目のご主人なんだよな?」


「厳密に言えば3代目ですが……それが?」


「人間とゴーレムの主従の始まりって未だによく分からんけど、大抵は造ったやつに壊れるまでかそいつが死ぬまで使えるのが普通なんだよな。


他人と捨てられたゴーレムが主従関係になるためには、自然に考えれば、どっちかがどっちかに頼んで契約するんだろ」


「はい、ぼくはそういった関係を結ぶ場合、相手に新しい名前をもらうことで成立させます。


これが一般的なのかは分かりませんが」


「だろうな、ゴーレムが主人を変えること自体、滅多にないことだもんな」



ラリマーが本を戻し終えるのを待ってから、ニコは抱えていた分厚い辞書を渡した。


重かったらしく、ラリマーが少しだけたたらを踏む。



「それで、言い出したのはどっちなんだ?」


「ティファニーからです」


「へぇ……」




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