極彩色のクオーレ
「おふ、ひほ。おほふぁっふぁはへえは。
ふぁふぃふぃふぇいふぁんふぁ?」
「食べながら話さないでください、何言っているか分かりません」
ニコとティファニーが席に着くと、ラリマーが大きくのどを鳴らして嚥下した。
「悪い悪い、んで、何してたんだ?」
「この本を少しだけ見ていたんですよ」
紅茶を一口すすってから、持ってきた本をラリマーに見せ、ティファニーには何であるかを口頭で伝える。
するとパンを二口だけで食べ終えたラリマーが、身体を乗り出して本を受け取った。
「ああ、この本な。
そうだ、昨夜これ読みながら寝落ちたんだったな、オレ」
「何を読んでいたんです」
「ちょい待った。先に飯食ってからな。
ティファニー、パンのお代わりってまだあるか?」
空いている椅子に本を置いて、ラリマーがティファニーに皿を出す。
ティファニーがぱたぱたと台所に走って、数種類のパンを詰めたパンを抱えて戻ってきた。
ラリマーはにこやかに礼を言い、大きなパンにかぶりつく。
ニコも主人を促して、朝食に手を付けた。