極彩色のクオーレ
「んで、こっからが重要だ。
オレが別の街で聞いたその噂では、無色の花を部品にしてゴーレムの中に組み込むと、そのゴーレムはより人間に近いものになるらしいんだ。
レムリアンも言ってたけど、生き物を模したゴーレムの『完璧』は、中身も外見も人間そっくりなるってことだろ。
無色、つまり『透明な花』ってのは、十中八九この蜻蛉花で間違いないと思うぜ」
「そ、それなら、この蜻蛉花を見つければいいの?」
ティファニーがずいっと、ラリマーの方へ身体を傾ける。
「ああ。……他にも問題がないわけじゃねえけどな」
頷いてからラリマーがぼそりと低く呟いたが、ティファニーとニコの耳には届かなかった。
嬉しそうに笑んで、ティファニーが両手を合わせる。
「そうなんだ。はやくレムリアンに教えてあげないと」
「でもティファニー、君はまだ仕事がありましたよね?
完成させた依頼品を街へ届けるのも今日じゃありませんでしたっけ?」
「いけない、はやく終わらせないと」
ニコの腕から手を離して、ティファニーは残りのパンにぱくついた。