極彩色のクオーレ





同一人物とは思えないくらいはしゃいで、リビアがニコの手をとる。


ぎょっとしてしまいそうな変貌っぷりだが、ゴーレムであるニコは特に驚かなかった。



「うわあ、すっげえ猫かぶり……」


「ラリマー、何か言った?」



ぼそりと呟いたラリマーの声を聞き逃さず、リビアは彼を振り向いて冷水のような視線をぶつける。


ラリマーが「やっべ」と大げさに身を竦めて黙ったのを見てから、もう一度ニコを見上げた。


あっという間に表情が明るいものに戻る。



(とんでもねえ詐欺師になれるよな、こいつ……)



口には出さず、ラリマーは胸の内でそう思った。



「ぼくを造ったのは、シャロアという人形職人です」


「シャロア……聞いたことのない名前だわ」


「そいつは、あの『天才』の名前だぜ。オレ、会ったことあるよ」


「うそ!?」



リビアが今度は信じられないといった驚愕の表情で、再びラリマーを見た。


対するラリマーは、してやったりという顔で笑っている。



「ら、ラリマー、それって本当なの!?」


「本当だぜ、こんなことで嘘言ってどうすんだよ。


造られたニコ本人もそうだって言ってるし」


「うっわあ、信じられない。


真面目に勉強して修行もしてきた人形職人のあたしじゃなくて、こーんなちゃらけたアホが会えただなんて」


「日頃の行いってやつじゃねえのか?」


「あんたにだけは言われたくない」




< 458 / 1,237 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop