極彩色のクオーレ
同一人物とは思えないくらいはしゃいで、リビアがニコの手をとる。
ぎょっとしてしまいそうな変貌っぷりだが、ゴーレムであるニコは特に驚かなかった。
「うわあ、すっげえ猫かぶり……」
「ラリマー、何か言った?」
ぼそりと呟いたラリマーの声を聞き逃さず、リビアは彼を振り向いて冷水のような視線をぶつける。
ラリマーが「やっべ」と大げさに身を竦めて黙ったのを見てから、もう一度ニコを見上げた。
あっという間に表情が明るいものに戻る。
(とんでもねえ詐欺師になれるよな、こいつ……)
口には出さず、ラリマーは胸の内でそう思った。
「ぼくを造ったのは、シャロアという人形職人です」
「シャロア……聞いたことのない名前だわ」
「そいつは、あの『天才』の名前だぜ。オレ、会ったことあるよ」
「うそ!?」
リビアが今度は信じられないといった驚愕の表情で、再びラリマーを見た。
対するラリマーは、してやったりという顔で笑っている。
「ら、ラリマー、それって本当なの!?」
「本当だぜ、こんなことで嘘言ってどうすんだよ。
造られたニコ本人もそうだって言ってるし」
「うっわあ、信じられない。
真面目に勉強して修行もしてきた人形職人のあたしじゃなくて、こーんなちゃらけたアホが会えただなんて」
「日頃の行いってやつじゃねえのか?」
「あんたにだけは言われたくない」