極彩色のクオーレ
素早くリビアが懐から熊のぬいぐるみを取り出し、小さな手板を操作する。
それは大きく口をあけ、ずらりと並んだ鋭い牙をむき出しにしてラリマーにとびかかった。
ラリマーも腰からサバイバルナイフを出し、その牙を押さえる。
しばらくナイフをぎりぎりと噛ませてから、リビアは熊を自分のもとへ戻した。
「まあいいわ、本人に会えなくても、ここに彼のつくったゴーレムがいるからよしとするわ。
本人に会えたとしても、技術を教えてくれるとは限らないもんね。
あんたをよおっく観察して調べれば、あたしの人形職人としての技術は確実に完璧なものに近づく」
リビアはニコに歩み寄ると、両手で左腕をがしりと捕まえた。
「決めたわ、あんた、あたしのゴーレムになりなさい」
「……はあっ!?」
突拍子もないリビアの発言に驚いたのは、言われたニコでもなく、現主人であるティファニーでもなく、ラリマーだった。
ラリマーは地面にあぐらをかいていたが、はずみで軽く腰を浮かせる。