極彩色のクオーレ





素早くリビアが懐から熊のぬいぐるみを取り出し、小さな手板を操作する。


それは大きく口をあけ、ずらりと並んだ鋭い牙をむき出しにしてラリマーにとびかかった。


ラリマーも腰からサバイバルナイフを出し、その牙を押さえる。


しばらくナイフをぎりぎりと噛ませてから、リビアは熊を自分のもとへ戻した。



「まあいいわ、本人に会えなくても、ここに彼のつくったゴーレムがいるからよしとするわ。


本人に会えたとしても、技術を教えてくれるとは限らないもんね。


あんたをよおっく観察して調べれば、あたしの人形職人としての技術は確実に完璧なものに近づく」



リビアはニコに歩み寄ると、両手で左腕をがしりと捕まえた。



「決めたわ、あんた、あたしのゴーレムになりなさい」


「……はあっ!?」



突拍子もないリビアの発言に驚いたのは、言われたニコでもなく、現主人であるティファニーでもなく、ラリマーだった。


ラリマーは地面にあぐらをかいていたが、はずみで軽く腰を浮かせる。




< 459 / 1,237 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop