極彩色のクオーレ
「……いいわよ、好きにすれば。
別に、そこまであんたが欲しかったわけじゃなかったし、本気でもらえるなんて思ってなかったから。
あんたの中の技術を見たかっただけよ。
レム……あのしつっこい未完成ゴーレムを追い払う口実にしたかったっていうのもあるけど」
頭のレースリボンをほどき、お団子にしていた長い髪をおろす。
リビアは顔にかかった髪をかきあげ、散乱させた画用紙を集めていった。
このまま黙って立ち去るのは少し気が引けたので、ニコは尋ねてみた。
「あの」
「なによ」
「どうしてラリマーに、あんなに冷たい態度をとったんですか?」
「……いきなり何なの、その変な質問」
「だって、リビアはラリマーのことが好きなんでしょう。
それなのにあんな優しくない態度をとるなんて、ちょっと不思議です」
リビアの身体が音を立てて固まった。
刹那、顔を真っ赤にして立ち上がり、ニコに詰め寄る。
「な、なに言ってるのよ、あんた!
ばっかじゃないの!?
なにをどう考えたらそういう解釈ができるのよ!」
「ゴーレムの勘ってやつですかねえ。
君を見ていて、なんとなくですけどそう感じました」
ニコの言葉にリビアはしばらく黙した。
そうして少し赤みの引いた頬をぱちんと叩き、画用紙拾いに戻る。