極彩色のクオーレ

--










一方、レムリアンを押し付けられたティファニーとラリマーは、しばらくリビアの家の前に留まってから街へ引き返した。


街でも特にすることがないので、気晴らしにと、ラリマーは2人を連れて広場に向かった。


噴水前に立つ台座に腰掛け、道行く人々の視線を集める。


ちなみに台座には初代街長の銅像が立っていたが、錆がひどくなったことで新しく作り直すことになり、撤去されていた。



「見ろよ、お騒がせ野郎のラリマーだ」


「本当に帰ってたんだ」


「おーい、ルーアンのじいさんとは仲直りしたのかー?」



この街では、ラリマーは割と名が知られているようである。


中には知らない様子の人も複数いたが、台座に胡座をかく若者が面白くて足を止めている。


ラリマーはしばらく投げかけられる言葉に答えてから、深く息を吸い、朗々とした声で話し出した。


それは彼がこれまでに経験してきた旅路の話だったが、どうもそのような風には聞こえない。


まるで完成された一つの物語を語っているような感覚だ。


人形劇を見せているわけでも、紙芝居を見せているわけでもないのに、人だかりは徐々に大きくなっていく。


ラリマーの語りには、人を引きこむ力と、終わるまでその心や興味を掴んで離さない、不思議な力があった。




< 467 / 1,237 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop