極彩色のクオーレ
「それ、ラリマーに任せておけ」
ティファニーに注いでもらった紅茶を一気に飲み干して、セドナは手の甲で口をぬぐった。
レムリアンが2回瞬きする。
「どうしてダ」
「その代わりに、ちょっと俺が働いている工房に来いよ。
ずっと家に引きこもってると、身体がさびついちまうぜ、多分」
「ラリマーは構わないノカ?」
「平気だよ、本好きのあいつだ、喜んで引き受ける」
「そうね、行ってみたらどうかしら」
ティファニーがレムリアンとニコの皿を下げながら微笑んだ。
「レムリアン、リビアに冷たくされるようになってからずっと、完璧になる方法ばかり考えていたでしょ?
たまには違うことをして、気分を変えることも必要よ。
セドナの工房に行って、心を休めてきたらいいわ」
「心ヲ休めル……」
レムリアンは自分の左胸、羅針盤がある部分に手を当てた。
三人の顔をぐるりと見回し、小さく頷く。
ティファニーがすぐに二人にサンドをつくり、それを持って、セドナたちは街へ向かった。