極彩色のクオーレ
「ずっと、諦めずに探していますよ」
少し考えてから、ニコはレムリアンのことをリビアに伝えようと考えた。
「なにをよ」
「あなたの望む『完璧』なゴーレムになる方法です。
昨夜もラリマーと一緒に、一睡もせずに本を調べていました。まだ見つかっていないようですが」
ラリマーの名前にリビアが肩をピクリと跳ねさせたが、ため息をつき、毛先を指でくるくる絡めて遊んだ。
風が吹き、下ろしているだけの彼女の黒髪がなびく。
「バカみたい、そんなことしたってムダなのに」
「どうして彼を『完璧』にしようと思わないんですか」
「昨日も理由は話したでしょう?
それに、これはあたしとレムリアンとの問題よ。
あんたには関係ない」
「……それもそうですね」
何の感情も込めずに口にしたニコの言葉に、リビアの手が止まる。
オッドアイの双眸を丸くして彼を見たが、またすぐに何でもない風につんとすました。
寄りかかっていた壁から背中を離し、ニコの前に立つ。
「あいつの頼みってのが気に入らないけど、相手にして損はないわ。
上がりなさいよ。
そうね、今日はあんたが知っている『天才』についての話を聞かせて。
ついでに、修理屋としての腕も見せてもらおうかしら」
「分かりました」
リビアに促され、ニコは玄関に近づく。
傍らにある石像は、歓迎するかのように穏やかに笑んでいた。