極彩色のクオーレ
レムリアンは髪飾りを手に取った。
それは今彼が作ったものと非常に似ている。
だが、先ほどセドナが完成させたものに比べれば、未熟なところが多かった。
けれども、これが、この時点でのセドナのベストなのだ。
そのベストをより高度なものにしたくて、職人たちは修行を積む。
いや、きっと職人だけではないだろう。
「ニコの話を聞いてると、リビアって、相当な努力家だと思うよ。
特別天才とか非凡ってワケじゃないのに、ここまで人間と同じように意思疎通や考えることができるゴーレムを造れるんだから。
ただ、努力家すぎてそれに気づけていないだけなんだ。
だから、いつか分かってくれる。
今すぐは難しいだろうけど、でも、諦めんなよ。
お前だって、十分性能高いんだから」
髪飾りを置き、レムリアンは胸に手をあてた。
「諦めノ悪サなら、リビアに似た。
ダカらあそコまで、彼女ニ認めてもライたいと動けタ」
「なるほどな」
レムリアンは束の間、目を閉じる。
その闇の中に、大切な造主の姿が浮かび上がった。
あの日、男性の客人が帰った後の、泣くまいと苦しそうに唇を噛みしめる後姿が……。
「――でモ、ソレではダメだ。ワタシにハ時間がなイ」
「え?」
すっくと立ち上がり、レムリアンは窓からのぞく黄昏の空を見据えた。
「リビアは焦ってイル。どうシテかは分からなイ。
だから一刻も早ク、彼女ノ望むゴーレムにならなけレバ」