極彩色のクオーレ
レムリアンが頷き、ドアノブから手を離す。
夕食の支度をしようと三人が台所へ向かいかけたとき、階段を勢いよく駆け降りる音が聞こえた。
廊下を走る音が近づき、ドアが勢いよく開いてラリマーが転がり込む。
「ラリマー?どうしたんで」
「あった、あったぞ!」
ニコを遮って、ラリマーはそう叫んだ。
目の下にくっきりと隈ができている。
「見つかっタのカ?」
レムリアンの言葉に首肯すると、ラリマーはテーブルに持っていた本と地図を置いた。
本からは古本特有のあまいにおいが香り、地図も茶色に変色している。
「これは本、というか日記。
男の字だから、多分ティファニーの親父さんのだ」
「父さんの日記?そんなところにあったんだ」
「んー、日記でもないかもな、森を散策して見つけたものを、不定期的にメモしている感じ。
まあそれは置いといて。問題はこのページだ」
ラリマーは栞代わりに指を挟んでおいたそのページを開き、ティファニーにも分かるように音読した。