極彩色のクオーレ
杖の先で門がどこにあるのかを確かめ、手探りでベルを探す。
紐を引くと、いくつものベルが重なり合うきれいな音が、家のどこかで鳴った。
しばらく経ってから玄関に向かう足音が聞こえ、ドアが開いた。
「あれ、ティファニーじゃないですか」
「え?」
ティファニーは耳を疑った。
片耳に触れ、念のため名前を呼んでみる。
「……ニコ?」
「はい」
出てきたのは家主のリビアではなくニコだった。
手を握られる感触で、相手がニコであるとティファニーはしっかりと認識する。
「何か用事があったんですか?
今朝リビアの家に行くということは言っていませんでしたよね」
「う、うん、ちょっとリビアに会おうと思って来たの。
それで、リビアは?
もしかして仕事中なの?」
「それがですね……」
説明しかけたニコは、街へと続く道を、こちらへ進んでいる人影を見つけた。
目を凝らし、それが誰なのか確認する。
「あれは……セドナですかね」
「え、セドナがこっちに来ているの?」
「はい、今こちらに向かっています」