極彩色のクオーレ
--
数本の触手が伸びてくる。
それに捕まらないよう後方へ大きく飛び、リビアは手板を動かした。
兎のぬいぐるみが彼女の盾となり、鎌ですべての触手を切り落とした。
「ったく、しつこいわね……」
リビアは吐き捨て、目の前に立ちはだかる生物を見上げた。
毒々しい青色の体色に、黄緑の斑点模様が浮き出ている。
気持ちの悪いビジュアルだ。
「初めて見るわ、これがシナワニの雄……」
再び伸びてきた触手を、今度は猫のぬいぐるみを操作して切った。
しかし、すぐさま別の触手が伸びてくる。
リビアは兎を動かしたが、その前に、ぬいぐるみにつないである紐が捕まってしまった。
舌打ちをして熊のぬいぐるみで噛みちぎり、リビアは森の奥へ走った。
シナワニがあとを追いかける。
腹足のため音はなく、茂みをかきわける音だけが耳に届いた。
「ああっ、もうしつっこい!
しつこい男と完璧からほど遠いものは大っ嫌いなのよ。
資材にもならないし、役立たずだわ」