極彩色のクオーレ
「なゼ、リビアがこの森ニ来テいる?」
「ぼくが彼女に、君のことを話しました」
ニコを振り向いたレムリアンが、意味が分からないといった声音になる。
「どうしてソんなこトヲ?」
「……リビアが本当にレムリアンを捨てたのかどうか、少し気になったもので。
だから、少し試しました」
「試したって、お前……」
余計なことを、と言いたげな表情でセドナがニコを見上げる。
三人の視線から顔を背け、ニコは何の感情もこめずに理由を述べた。
「マスターと同じように、リビアは自分のつくったゴーレムを、レムリアンを捨てました。
自分のゴーレムを捨てる人形職人はどんなものか、知りたくなったんです。
でも、リビアは家を飛び出して真っ先にレムリアンを探しに向かった。
つまり口ではああ言ってても、本心では君を捨てるつもりなんて毛頭なかったということ。
きっと、それが普通の職人なんでしょうね」
シャロアの後姿がよぎる。
頭からそれを追い出し、ニコは再び空を仰いだ。
「あの人の”心”は、いつまで経っても理解できません」
「……君ハ、捨てラレたゴーレムだったノカ」
「今は、拾われたゴーレムですけど」