極彩色のクオーレ





「なゼ、リビアがこの森ニ来テいる?」


「ぼくが彼女に、君のことを話しました」



ニコを振り向いたレムリアンが、意味が分からないといった声音になる。



「どうしてソんなこトヲ?」


「……リビアが本当にレムリアンを捨てたのかどうか、少し気になったもので。


だから、少し試しました」


「試したって、お前……」



余計なことを、と言いたげな表情でセドナがニコを見上げる。


三人の視線から顔を背け、ニコは何の感情もこめずに理由を述べた。



「マスターと同じように、リビアは自分のつくったゴーレムを、レムリアンを捨てました。


自分のゴーレムを捨てる人形職人はどんなものか、知りたくなったんです。


でも、リビアは家を飛び出して真っ先にレムリアンを探しに向かった。


つまり口ではああ言ってても、本心では君を捨てるつもりなんて毛頭なかったということ。


きっと、それが普通の職人なんでしょうね」



シャロアの後姿がよぎる。


頭からそれを追い出し、ニコは再び空を仰いだ。



「あの人の”心”は、いつまで経っても理解できません」


「……君ハ、捨てラレたゴーレムだったノカ」


「今は、拾われたゴーレムですけど」




< 512 / 1,237 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop