極彩色のクオーレ
思いついたセドナは、ハンマーを担いで走り出す。
彼は気づかなかったが、そのあとをシナワニが追っていた。
ラリマーは走りつつナイフを背中に投げつけて注意を引こうとするが、すぐに無視されてしまう。
「なんだこいつ、いきなり歩きやがって」
「おそらくリビアの匂いが遠ざかったことに気づいたんでしょう。
顔面にあるあの触角を必ず動かしてから触手を使っているので、空気中のにおいを感知しているんだと思います。
多分あの触角を傷つけてしまえば、動きがさらに鈍くなるはずです」
「おおー、よく見ていたな。そのブーメランで削ぎとれないのか?」
「さっきから狙ってみましたが、無理でした。
動きを察知して、すぐに触手で叩き落されてしまいました」
「あー、ダメかあ。
……って、セドナはどこ行ったんだ?」
きょろきょろするラリマーの横で、ニコはシナワニを指差した。
正確には、シナワニの前方である。
「ちょっと、先の方で障害物つくってきますね」
「は?」
ニコはラリマーの返事を聞かず、さらに速く走った。
シナワニの斜め前を走りながら手板を動かし、右足の砲を出す。
ドォンッ!
砲は木の幹に命中し、衝撃で倒れた。
傍に並ぶ木々を巻き込み、進行方向に山をつくる。