極彩色のクオーレ
しかしシナワニは少し速度を緩めただけで、木を折りながら越えていく。
「あっ」
唇を尖らせ、ニコは右足を元に戻した。
「うーん、やっぱりあの程度では足止めにすらなりませんか」
もう一発打ち込もうか迷って、結局ニコはやめた。
隣にラリマーが並ぶ。
やはり、その双眸は好奇心にあふれ輝いていた。
並走しながら、ニコの右足を叩く。
「すっげえ!お前すげえ!
こんな見た目なのに、威力が半端ないな」
「雑兵人形の頃よりは劣っていますが、打ち所が良ければ大型獣でも簡単に仕留められますよ」
これまで仕留めてきた獣の種類を挙げると、ラリマーがもう一度見たいとせがんだ。
しかし砲弾の残りが少ないのでニコは簡潔に断る。
ラリマーは少しふてくされたが、すぐに切り替えてニコの横腹をつついた。
「なあ、それじゃあ、お前の腹にある砲……。
えーと、あれだ、なんて言ったっけ」
「火炎放射器ですか?」
「それだ、火炎放射器の威力はどんくらいある?」
「……どのくらいでしょうか」
「え、分かんねえの?」
驚くラリマーにニコは頷いてみせた。