極彩色のクオーレ
シナワニは逃れようともがくが、じょうぶな紐はそう簡単には切れない。
手板をにぎりしめながら、リビアはニコに叫んだ。
「ニコ!今よ!」
「ありがとうございます」
ニコが再び手板を動かしかける。
シュンッ!
そのとき、シナワニがくいこむ紐の隙間から数本の触手を生やし、リビアに襲いかかった。
セドナが「あっ!」と声を上げる。
ブーメランを預かっていたラリマーはそれを投げるが、間に合わない。
リビアもシナワニを拘束しているため、その場から動けなかった。
(しまった……!)
覚悟を決め、身体をこわばらせる。
すると後ろで控えていたレムリアンが、リビアの前に立ち、両腕を広げて彼女の盾となった。
刹那、触手の先端が鋭いものに変わる。
「レム――」
ドシュッ!! グシュッ!!
触手がすべて、レムリアンの四肢と脇腹を貫いた。
だが、そのおかげで、一本もリビアのところへは到達していない。
リビアの顔から血の気がサッと引き、全身が泡立つ。
そこでようやく、ラリマーの投げたブーメランが触手を切った。