極彩色のクオーレ
「お前ら少しは真面目に考えろよな?
ティファニーの誕生日のサプライズパーティーなんだぞ」
「そうだな、俺たちのなかでいちばん苦労しているのはあいつだもんな」
「苦労性の姫君か、あいつも大変だな」
ラリマーとハックの会話を聞き、タンザが気の毒そうに頷く。
そんな彼を見て、リビアが鼻で笑った。
「姫君って、なにそれ。
あの子はお姫さまというより、『森の人』って感じじゃないの。
ほら、あたしたちみたいに街を造らず、森の中で暮らす人々」
「わ、分からなくも、ないかな……」
「いーや、ティファニーはオレたちのお姫さまだぞ。
ギベオンは姫っつーより女騎士の方がしっくりくるし、リビアは姫に嫉妬して毒でも盛りそうな女王さまだよな」
キシシ、と笑うラリマーの顔面に、兎と猫の刃が迫る。
ラリマーが瞬時にかわすと、鎌と鉈はその後ろの壁に突き立った。
壁に亀裂が入り、セドナが真っ青になる。
「あっ、なんてことしてくれんだ、リビア!
この家は借り物なんだぞ!?
壊したら修理して返さなきゃなんだぞ!」
「修理費なら心配ないわよ、ニコがいるじゃない」
「そういう問題じゃねえよ!」
リビアが顎をしゃくる前に、修理屋はもう瑕の具合を調べていた。
ニコが親指と人差し指で丸をつくったのを見て、セドナは胸をなでおろす。