極彩色のクオーレ
「せっかくの嬉しいことなら、みんなでお祝いした方が絶対にいいよ。
それにティファニーには、いっぱいお世話になっているし」
「ケセラの言う通りだな。
それにギベオン、お前はニコに時計塔を直してもらったんだろ?
ならあいつの主人の誕生日のためにも一肌脱げよ」
部屋の隅にあったゴミ箱を両足ではさみ、その上で鉛筆を削りながらタンザが言う。
壁の修理に取り掛かるニコをちらりと見て、ギベオンはソファに深く座り直した。
「確かに、それを言われると弱いな……
面倒だけど、仕方ないから付き合ってあげるよ」
彼女らしいぶっきらぼうな言い方だが、ケセラは嬉しそうに表情を明るくする。
素直じゃねえな、とタンザは苦笑して小刀をしまった。
「たまにはボクたちが料理とかつくって、ティファニーに楽をさせてあげないとね。
いつもラリマーやセドナにたかられて大変そう」
「ギーベオン、俺とラリマーを一緒にすんな」
同類扱いされて、セドナが素早く訂正させようとする。
嫌味を返しかけて、しばらく間を置き、何か思いついた様子でギベオンがにやりと笑った。
新作の罠を考えているときと同じ表情だと、ケセラは嫌な予感をおぼえながら思う。