極彩色のクオーレ
リビアが黙ったからなのか、ニコが話を続ける。
「もちろん人体についてもそうですが、それよりももっと複雑なのはココです」
そう言って、自分の羅針盤を指差した。
つまり人間の”心”について言っているのである。
「ぼくはただ単純に人が持つ強い感情を針に記憶しています。
でも、人は明確に表れない感情や想いも抱きますよね。
損得勘定や利害の一致、方便や人間関係……こういったことについて考えることはぼくにはできません。
あとぼくは模倣やアレンジを応用して修理することはできますが、一から発想するのは無理です」
「ああ、それでたまに話がかみ合わなくなったんだな」
これまでのニコとのやりとりを思い出してタンザが納得する。
ニコは一つ頷くと、彼に向かって深々と頭を下げた。
「その節は申し訳ありません。
言外に表された話し手の意図を汲み取ることは、ゴーレムには難しいですから」
「じゃあ、レムリアンもなのか?」
ハックが見上げると、レムリアンは彼を見下ろして首肯した。
「そうダ、特にワタシはニコのヨウに高性能デはないカラ」
「レムリアン、少しはオブラートにつつ、いってえ!」