極彩色のクオーレ







大通りには人だかりができており、住民たちが競うように森の方向へ首を伸ばしていた。


先に行っていたラリマーたちは道端に積まれている石のブロックに立ち、ギャラリーと同じ方角を眺めている。


そこは鉄柱もあるおかげかあまり人がいないので、わざわざ登る必要性はないのではないかとセドナは疑問に感じたが口にはしない。



「あれ、みんなも来たの?」



振り返ったケセラの鼻頭をリビアがつまんだ。



「当然でしょ。


あたしだって噂でしか聞いたことないから一回くらいちゃんと見てみたいわ。


英雄とか呼ばれて騒がれている彼」


「へぇー、そいつってそんなすげえ評判いいのな。


なんか少しムカつくわ」


「だからこんなに人だかりができてんのよ、バカ。


それとあんたは比較対象にもならないから安心しなさい」


「いやー、案外いい勝負する……わけないっスねでしゃばった悪い!」



ラリマーが両腕でリビアのパンチをガードしたとき、一際大きい歓声の波が押し寄せてきた。


一つの集団が、街長とその一族が暮らす中央塔を目指してゆっくり歩いてくる。


何人かは馬に乗って目立っていたが、中でも先頭を進む黒馬に跨がった青年に多くの視線が引き寄せられた。


ラリマーたちの視線も、彼へと流れる。




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