極彩色のクオーレ
セイクリッドがハウンドを仕留め、彼のもとに衛兵が集まるのを見てから、ニコは分解した玩具を直してその場を離れた。
途中で横切った荷車もついでに修理し、ティファニーたちのところへ戻る。
「ニコ、よくやったな、お前!」
タンザが真っ先に声をかけ、次いでハックとギベオンがニコの背中を叩いた。
遠慮ない力であるが、褒め言葉の代わりだろう。
「ほんっと、危機一髪ってのはああいう」
「ニコ、子どもは大丈夫だったの?
どこも壊れてない?」
ラリマーの前にティファニーが立って、ずいとニコに近づいた。
頬骨から下、目隠しで覆われていない部分に不安の情が浮かんでいる。
その後ろでティファニーを怒るのかとケセラが不安そうにラリマーを見上げ、ラリマーは「そんなことはしない」と彼の頭を撫でた。
ニコは頷いて、主人の両手をとる。
「大丈夫ですよ、男の子も無傷ですし」
「良かったぁ…」
「ニコ、あんたバンダナはどうしたのよ?」
ほっとするティファニーの隣にリビアが立ち、ニコの額を指で押す。
ニコは頭部に触れ、すっかり馴れていた布地の感触がないことに気づいた。
玩具や外壁の塊を分解したとき、当たってほどけてしまったのだろうか。
まったく気づかなかった。