私の意地悪な旦那様


「いい?何かあったら必ず電話するんだよ?携帯は常に持ってること。あと、踏ん張ったりとか重いもの持ったりするのもやめて……って、聞いてるの?」


「うん、聞いてるから早くお仕事行ってらっしゃい」



渋って中々行こうとしない功希を毎日こうやって送り出す。


彼曰く、私を一人にすると危険らしい。


大丈夫だって!と何度言っても止めないこの行為に、子供が出来たら相当過保護に育てるんだろうなって笑ってしまった。




功希を送り出せば、ほっとソファーへ座る。

早く出ておいで。みんな待ってるんだよ?



そう語りかけながらお腹をさすれば、ぽこっという衝撃とともに激しい痛みが私を襲った。



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