男だったら
その事実を知ったのは、中1の春。
野球部への入部届けを顧問で監督の二山先生に提出しに行った時だった。
「前田。お前はソフトボール部に入った方がいいんじゃないか?」
「ソフトボール部……ですか?」
「ああ。お前の実力なら、1年でもレギュラーを取れるだろうし、試合にも出れるだろ」
確かに私は小学校の野球チームでお父さんと同じ4番バッターをしていたし、ソフトボール部は12名と野球部の34名より少ないから、レギュラーにはなりやすいかもしれない。
「でも私、甲子園に出場したいんです」
そのためには野球部に入部して、レギュラーになって試合で勝ちまくって、野球の強豪校に入らなきゃ。
「前田……。お前…何言ってるんだ?
お前は甲子園に出場できないぞ…」
野球部への入部届けを顧問で監督の二山先生に提出しに行った時だった。
「前田。お前はソフトボール部に入った方がいいんじゃないか?」
「ソフトボール部……ですか?」
「ああ。お前の実力なら、1年でもレギュラーを取れるだろうし、試合にも出れるだろ」
確かに私は小学校の野球チームでお父さんと同じ4番バッターをしていたし、ソフトボール部は12名と野球部の34名より少ないから、レギュラーにはなりやすいかもしれない。
「でも私、甲子園に出場したいんです」
そのためには野球部に入部して、レギュラーになって試合で勝ちまくって、野球の強豪校に入らなきゃ。
「前田……。お前…何言ってるんだ?
お前は甲子園に出場できないぞ…」