甘い唇は何を囁くか
宗眞がまた歩き始めたから、しぶしぶだけどついていく。

今度は目的地が近いのかゆっくりだから息を整えながら着いていける。

それにしても、すごい月。

丸くて、大きくて・・・

飲み込まれてしまいそう。

どうやら、にわか雨だったみたいで雨ももうやんだ。

海岸線に見えるキラキラとした波の光は、こんな奴といるのに不覚にも綺麗だ。

シスカと見たいな・・・・

「こっち。」

宗眞がひとつのコテージみたいな建物の前で言った。

この建物の中に入れってこと?

足が硬直してしまう。

頭では分かってる

拒んでもどうすることもできない

だって覚悟決めて、シスカのもとを離れてきたんだから

私は

人間であることをやめて

シスカと同じヴァンパイアになる

この・・・

赤い目に

自分と同じ漆黒の闇色の髪をした男の人に


抱かれて・・・
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