甘い唇は何を囁くか
泣いているのか…。

だが、どうして。

ズキン

何故か、胸が痛む。

「もう二度と、あなたには逢わないつもりだった…。」

逢わない

逢えない・・・

そう思っていた。

こんな姿になってまで・・・あなたに逢おうとは

「バンジェスが、先にあなたと逢ったと思うけど。」

「ああ、バンジェスとククイには逢った。」

あいつらの仲間か。。。

女は僅かに微笑んで言った。

「あの人は嫌がったんだけどね、私が・・・それは、良いわ。」

言いかけた言葉を止めて、目を伏せる。

だが、ゆっくりとシスカに視線を戻した。

「…可愛い子ね。」

遼子のことを言っているのか…。

シスカは静かに頷いた。



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