甘い唇は何を囁くか
しっかり閉じられた唇に唇を重ねる。

さっきも思ったけど、こいつの唇、結構柔らかい。

何だ、震えてるじゃん。。

可愛いとこもあるってわけだな。

おっさんもそういうところが好きなのかな。

かた~く唇引き結んだまま、ちょっとも口を開けそうにない。

そういうところも今は結構、イイけど、宗眞は遼子の耳たぶを摘んで囁いた。

「口、開けろよ。」

ぞくりと、遼子の身体が震えて、体温が高くなる。

おっと、イイ匂い。

ヤバイね、すぐ喰いたくなる。

「大丈夫、愉しめよ。」

そう言って、もう一度唇を重ねた。

まだ、固い唇を舌先でこじ開けて、歯列を舌でざらりと舐めてやる。

震えているけれど、ようやく唇が和らぐ。

そうそう、それで良いんだよ。

噛みたくなるような柔らかい舌を絡めて、それから遼子の目蓋が震えているのを見つめた。

ふぅふぅと漏れる息が荒くなってきて、遼子の目じりに涙が浮かぶ。

背徳心とか、そういう感じ?

裏切りとか・・・?感じたら、罪みたいなふうに思ってんのかもな。

ふん

面白いじゃないか。

どうせ、忘れるんだし。

思いっきり、感じろよ。

キスしながら、ゆっくりと遼子の太ももを撫でた。

こいつ、抵抗心高すぎだろ。

今から、ヤルっつってんのに、ジーンズ履いてどうすんだ。

ま、こういうのを脱がせるのも悪くないけどさ。

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