甘い唇は何を囁くか
ホテルを離れ、2人はしばらく無言のまま歩いていた。
酒と女の香りが漂いはじめて、宗眞が口を開いた。
「な、ちょい寄らね?」
シスカは答えずに宗眞を見返した。
こいつを、殺したい。
だが、…
シスカが自分からスイと顔を背けて店に入ると、宗眞は微笑して後に続いた。
BOX席に宗眞とシスカは向かい合って座った。
強めのジンを頼み、運ばれてくるまでに人間の女が2人の隣に腰を下ろした。
甘い香りが漂う。
宗眞は女を見やり言った。
「ま、今はこれで我慢するとして、どうする?」
「…」
運ばれてきたコップを掴んで、中身を一気に飲み干すと、シスカはため息をついて呟いた。
「お前を、なぜ忘れていたんだー。」
「へ?」
「…遼子は、お前のことも覚えているはずだった。もちろん、俺のこともー。」
「…あー、あんた、それを言う為にあん時…。」
「お前を忘れるのは構わない。だが、なぜ俺の事までー。」
二杯目のジンを煽りながらシスカは髪をかき上げた。
「ふーん、なるほどね。じゃ、遼子はあんたの事だけでなく俺との事も忘れたかったわけだ。」
酒と女の香りが漂いはじめて、宗眞が口を開いた。
「な、ちょい寄らね?」
シスカは答えずに宗眞を見返した。
こいつを、殺したい。
だが、…
シスカが自分からスイと顔を背けて店に入ると、宗眞は微笑して後に続いた。
BOX席に宗眞とシスカは向かい合って座った。
強めのジンを頼み、運ばれてくるまでに人間の女が2人の隣に腰を下ろした。
甘い香りが漂う。
宗眞は女を見やり言った。
「ま、今はこれで我慢するとして、どうする?」
「…」
運ばれてきたコップを掴んで、中身を一気に飲み干すと、シスカはため息をついて呟いた。
「お前を、なぜ忘れていたんだー。」
「へ?」
「…遼子は、お前のことも覚えているはずだった。もちろん、俺のこともー。」
「…あー、あんた、それを言う為にあん時…。」
「お前を忘れるのは構わない。だが、なぜ俺の事までー。」
二杯目のジンを煽りながらシスカは髪をかき上げた。
「ふーん、なるほどね。じゃ、遼子はあんたの事だけでなく俺との事も忘れたかったわけだ。」