甘い唇は何を囁くか
夢を見ていた。

誰か・・・、恐らく男の人だと思う。

甘い棘のような愛撫を繰り返され、幾度目かの絶頂の果て、耳元で囁かれる。

その唇は、これまで感じたことのないほど卑猥で妖艶で言葉に出来ないほど、愛しい。

抱きしめると、その人もぎゅっと遼子を抱きしめ返してきた。

もう、二度と離さない。

そう誓って唇を重ねる。

こんなに愛してる。

深く深く、抜けないように抱きしめて・・・遼子は目を覚ました。

体が熱い。

なんだって、こんな夢を見たんだろうか。

欲求不満だったかな。

いや、旅行に来る暫く前に今は元彼となったあいつとしたから、そう不満指数が溜まっているとは思えない。

だったら、あれか・・・。

そう思いつつ、身体を起こした。


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