甘い唇は何を囁くか
いつの間にか、日は暮れ
夜になり
いつの間にか、日は昇り
朝になっていた
ふたりはまだそれでも足りずに、求め合ってはお互いの血を啜り合った。
もう、十分だと
感じることなどなくて
止めることができないー
ふたりは繋がったまま、抱きしめ合い見つめ合った。
遼子の白い首筋に、鬱血した痕が浮かんでいる。
シスカは、その痕を優しく撫でて、呟いた。
「良かった…。」
自分の事を、思い出してくれてー
ヴァンパイア同士の吸血に何の支障もなさそうでー
遼子はくすっと笑い、シスカの首筋に指先を這わした。
「シスカも、ここ、蒼くなってるよ…?」
シスカは笑い答えた。
「あり得ないことだな。」
「うん…ふふ」
「…美味かったか?」
「…うん…」
遼子は難しい顔をして、こくりと頷いた。
薔薇の花を噛むような芳香
ワインでもなく、果実酒でもない深い濃密な味わい
そして満たされる空腹、飢餓感
言いようのない、充足感……
夜になり
いつの間にか、日は昇り
朝になっていた
ふたりはまだそれでも足りずに、求め合ってはお互いの血を啜り合った。
もう、十分だと
感じることなどなくて
止めることができないー
ふたりは繋がったまま、抱きしめ合い見つめ合った。
遼子の白い首筋に、鬱血した痕が浮かんでいる。
シスカは、その痕を優しく撫でて、呟いた。
「良かった…。」
自分の事を、思い出してくれてー
ヴァンパイア同士の吸血に何の支障もなさそうでー
遼子はくすっと笑い、シスカの首筋に指先を這わした。
「シスカも、ここ、蒼くなってるよ…?」
シスカは笑い答えた。
「あり得ないことだな。」
「うん…ふふ」
「…美味かったか?」
「…うん…」
遼子は難しい顔をして、こくりと頷いた。
薔薇の花を噛むような芳香
ワインでもなく、果実酒でもない深い濃密な味わい
そして満たされる空腹、飢餓感
言いようのない、充足感……