甘い唇は何を囁くか
・・・けど

「清香を・・・この子を産んで、シスカと同じ髪の色をしているこの子を見て・・・。」

この子は・・・。

恐らく、宗眞とのあの夜に宿った子供なのだと。。。

シスカに打ち明けることはしなかった。

きっと、シスカも気付いているはずだから。

ヴァンパイアという不老不死をえた化け物に子供が宿るはずがない。

だから、あの夜に私は身ごもり、そしてシスカとの運命を誓ったあの夜に、不老を失った。。。

そして、どうした運命のいたずらなのか、自分と同じ髪の色ではなく

生まれてきた子供は、シスカと同じ髪の色をしていたのだ。

「こんなふうに、普通に年をとりながら、子供を育てることができるなんて、思ってなかった。」

シスカと一緒に生きていけるなら、それだけでもう十分だと

そう思っていたのに―。。。
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