甘い唇は何を囁くか
シスカは宗眞の背を見送る遼子を抱き寄せた。

「遼子・・・。」

遼子は、シスカを見上げ、小さく頷いた。

「シスカ。」

清香をえて、シスカとともに年老いていると分かった時・・・

嗚呼、これが運命だったんだって、そう思った。

そう、再確認した。

シスカと一緒におばあちゃんになって、湖の近くで小さな家を建てて住むの。

永遠に死なない身であったとしても

シスカとなら、その永遠も生きていける

何も恐れるものはないもの

「もうそろそろ帰ろうか。」

シスカが囁くように言うと、清香が「ええ~」と不服げな声を上げた。

ふふっと笑って、シスカと腕を絡めあう。

「ねぇ。」

遼子はシスカを見上げてねだるように囁いた。
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