永遠の眠りの先
「ちょっと待ってよ、遅すぎない?」
だいたい十分くらいは待っただろうが、さすがに遅すぎではないだろうか。どんどん不安が込み上げてきた。私は再び立ち上がって、今度は叫んだ。
「っ……誰か居ませんか!!!」
泣きたいのに泣けない。そんなの辛すぎる。まさかもう誰も迎えに来ないのではないか。
その時だった。闇のどこかからか「おい」という声が聞こえる。
「だ、誰か居るんですか!?」
私は濡れてもいない目を擦り、辺りを見渡す。誰かに手を捕まれた気がした。感覚がないのになんでだろう、とても暖かい。
「早くしろ、急げ、神様が待ってる」
「え…?」
相手の姿は全く見えないが捕んだ手だけは見えた。