【続】早瀬くん、好き。

それで、早瀬くんを殴るの…っ?

痛いよ、死んじゃうよ…。

もし、早瀬くんがいなくなったら…。

やだッ‼︎
やだ、やだ、やだよ…。


助けなきゃ…ッ。


でも、私の前にはナイフが突き立てられて動けない。


いろいろ考えてるうちに、西田さんはバッドを振り上げるーー。



こうなったら、もう…!


ガブッ


私はナイフを持っている男の人腕に噛み付く。


「…ってッ。
って、おいっ!!」


そして男の人の腕から一瞬解放される。



「早瀬くん……ッ」



私は倒れている早瀬くんのうえにおいかぶさる。



目をギュっと粒る。



けど、全然体に痛みがはしらない。



「………ッ」


ポタポタ

生暖かいなにかが私の顔に落ちてくる。

えっ?


思わず私は目を開けると、景色は180度変わっていて、下にいた早瀬くんが

今度は私の上においかぶさるようになっていた。


早瀬くんは…私を庇ってバッドで殴られたの?


そして、生暖かいものの招待は血だった。



「…早瀬くん?
ねぇ、早瀬くん…っ!?」



早瀬くんの頭からは大量の血が溢れていてピクリとも動かない。



「おい、これヤバくねぇか?」


「ヤバイですよ、西田さん!
逃げましょう!!」



「お、おう…」



そう言ってさっさと倉庫から出ていってしまった。



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